初めての深夜アニメ

 こんにちは、アイです。

 今回は私が初めてアニメを観賞したときのことについてお話させていただきます。

 なお、このブログではアニメとは基本的に深夜帯にて放送されている、またはインターネット上で独占配信されているものを指しているのでご承知おきください。

 今年の2月ごろからAmazonプライムビデオやHulu等の動画配信サービスを契約し始めてから、数年のトンネルを抜けて再びアニメ観賞意欲が湧いてきているのですが、私のアニメとの付き合いは中学校時代に端を発します。

 当時、クラス内でも「今やってる○○が面白いよ!」、「このアニメ好きなんだけどお前知ってる?」といったようなアニメの話題で度々騒がしくなっていました。私は中学生時代とても人見知りで、学校では空いた時間をすべて社会科の用語をひたすら列記して覚えることに充てていたため友達があまりいませんでした。趣味もTVゲームと読書(当時はまだライトノベルではない)くらいだったので、「アニメ観賞を新たに趣味にしてその話題で一緒に盛り上がれる友達を作りたい!」という安易な発想に基づいて深夜アニメについて調べてみることにしました(PSVitaで)。

 すると、予想以上に深い時間帯に放送していることが判明したと同時に一つの問題が発生しました。それは、家族が起きてしまうのではないかという不安です。自分用のパソコンも持っておらずアニメを視聴する方法は限られていたため、必然的にテレビで観ることになります。当時私の家ではテレビのある部屋と両親の寝室が隣同士であり、間にある襖を取っ払っていたため、夜はテレビと寝ている両親の間に何一つ障害物が存在せず、もしテレビから音声が聞えようものならダイレクトに両親の耳に届いてしまいます。アニメはいかにもオタクっぽく、作品によっては少々過激なシーンが画面に映し出されるものもあるということはリサーチ済みのため「家族にバレてしまったら恥ずかしいしどうしよう…?」と私は頭を悩ませていたのですが、ある解決策がよぎります。それは、テレビの音声を極限まで小さくし、自分の耳をスピーカーに貼り付けるように近づけてアニメを観賞するという方法でした。原始的ではありますが私にはそれしか思いつかず、ついにそれを敢行する夜がやってきました。

 両親が寝ていることを確認してからなるべく音を立てずにテレビの電源をオンにし(この時も映像が映った瞬間は平常時の音量なのであらかじめ「音量下げるボタン」を押しっぱなしにしながら電源ボタンを押すという技を駆使している)、なるべく音を立てずにチャンネルを切り替えました。両親の寝返り一つに怯えながらも全て計画通りに事が運ばれました。

 当時の衝撃は忘れもしません。「夕方じゃない!こんな時間にアニメやってる!」「キャラクターかわいい!」といった思考が脳内を右から左へニコニコ動画のコメントのように流れていき、私は見たことのない世界にまばたきも忘れて釘付けになっていました。その時放送していたのは「ガリレイドンナ」というアニメでした。

 すっかりアニメの魅力に引き込まれてしまった私は後枠に放送されていた「サムライフラメンコ」まで視聴し、どこかフワフワした感覚のまま布団に入ったのですが、その夜はついさっきまで観ていたアニメの映像が頭を離れず、全く眠れませんでした。

 斯くして、家族に知られずにアニメを観賞する術を手に入れた私はそのクールをいざ制覇せんという勢いでアニメを貪り始めました。「これですべてのアニメを網羅できれば学校でもみんなの話についていける!もし何かあってリアルタイムで視聴することができないとしても録画しておけば後でまとめて観れるし!」と息巻いていました。

 しかし、それからしばらくした後に思いがけない試練が待ち受けていることなど当時の私は知る由もないのでした。

 

 →次回に続く

 

 ちなみに、その時の思い出もあってか、「ガリレイドンナ」のオープニングテーマと「サムライフラメンコ」のエンディングテーマは今でも私の大好きな楽曲です。

f:id:AISAKS01:20200409204600j:plain